MoonWalk-階層管理ソフトウェア
Moonwalkは、1次ストレージにあるファイルを2次ストレージに移動し、元のファイルを2次ストレージへのリンク情報で置換えることで、階層管理を実現し1次ストレージに空き容量を増やします。これは一般的なHSMシステムと」同じですが、1次ストレージと2次ストレージのサーバーが専用のエージェント間通信として直結されることが他のHSMソフトには無い特徴です。そのためプライマリーストレージでどのファイルがスタブ化されているかを管理するサーバーが不要のため、管理出来るファイル数等の制限がありません。階層管理の対象となるデータは、ファイルの属性に応じたポリシーを設定しスケジュール化してエージェント間でファイルの移行が可能です。ポリシー管理やファイル移行を実行するために、Windowsで稼動するWebサーバーのモジュールAdminCenterがそれぞれのエージェントやファイル移行ジョブの管理を行います。
1次ストレージ(ソース)と2次ストレージ(ターゲット)
V12.xでソースとターゲットとしてサポートされているのは以下のシステムです。 (専用のエージェントをインストール)
WindowsのNTFS/ReFSパーティション
NetApp DataONTAP Cluster-mode/7-mode(ターゲットのみサポート、ファイルのスタブ化が可能)
Micro Focus Open Enterprise Server(OES Linux)のLinuxNSSボリューム
CIFSかNFSの共有フォルダー(ソースとしては、CopyかMoveのみ可能、ターゲットは制限無し)
専用のエージェントがインストール出来ないNetApp FASシステムに対しては、Windowsマシンをゲートウェイとして用意しサービスとして稼動する専用のエージェント経由でソースとして使用可能です。
ターゲット専用としてサポートされているのは以下のオブジェクトストレージシステムとクラウドサービスです。
EMC CenteraとAtmos CAS
Caringo Swarm(CAStor)とCloudScaler
Microsoft Azure General Storage and Blob Storage
Amazon S3/S3RR/Aquari Storage/Cloudian Hyperstore/Dell EMC ECS/IBM Cloud Object Storage/IBM Spectrum Scale/Scality RING/Hitachi Content Platform(HCP)
Google Cloud Storage
MoonWalkカタログ(A4 PDF)のダウンロード
ソフトウェアのライセンス体系について
2014年6月にリリースされたV9からライセンス体系が変更されました。新しくServerというコンセプトが導入されました。これは、データ管理上でソースとして使用するかターゲットとして使用するかに関係なく、MoonWalkのエージェントが稼動するサーバーのことです。使用出来るサーバー数に応じて以下の3種類のEditionがあります。V12.1から、新たにStarter Editionが追加されました。ライセンスは、AdminCenterのFQDNに対して有効となります。
Edition |
使用可能なサーバー数 |
Enterprise |
無制限 |
Department |
20 |
Professional |
10 |
さらに、Moonwalkが処理するデータ量に応じてそれぞれのEdition毎に価格が設定されています。従来のデータ量が無制限でエージェント数で課金に比べると、管理対象のサーバー数(エージェント数)が増えると安くなります。例えば、クラウド環境でクライアントにMoonwalkのエージェントを使用する場合には、Enterpriseではクライアント数の制限はありません。価格の詳細に関しては、お問い合わせ下さい。
Starter Editionについて
Starter Editionは、処理するデータ量が25TBまでは、ライセンスが無料です。Moonwalk社のStarter Editionのページでユーザー登録するとメイルでソフトウェアのダウンロード用のリンクとライセンスファイルが送られて着ます。通常版では、Moonwalkのライセンスサーバーにアカウントが作成済みのため、ライセンスファイルを管理することはありません。Starter Editionでライセンスファイルを有効化するとその時点でライセンスサーバーに登録されます。弊社は、日本語のインストールマニュアルの提供やメイルでのサポート等の通常版でのサポートを販売します。サポートに関しては、弊社までお問合せ下さい。Starter Editionから通常版へは特価で通常版へアップグレードが出来ます。2018/1/15にリリースされたV12.3からNetApp 7-modeがStarter Editionでも使用可能となりました。7-modeからクラウドサービスへの階層管理を安価に構築し、NetAppの空き容量を増やすことが出来ます。
新しいライセンス体系でのサーバー登録とWindowsのエージェントからCaringo CAStorをターゲットにしてファイルのマイグレートを行った際の設定と動作内容の資料を作成しました。以下のリンクからダウンロード出来ます。
V9でのライセンス設定手順とCaringo CAStor用の設定と動作内容説明書